歯周病が進行している
歯周病が進行すると、歯を支える骨が徐々に吸収されます。一度吸収された骨は自然に元に戻ることは難しく、骨造成が必要となる場合が多いです。また、治療後も歯周病菌の影響によるインプラント周囲炎のリスクがあるため、適切なケアの継続が重要です。
Implant

歯を失った部分の顎の骨に、チタン製の人工歯根(インプラント体)を外科的に埋入する治療法法です。チタンは骨と強く結合する性質を持っているだけでなく、生体親和性が高く体に優しい素材であり、金属アレルギーのリスクが低いことも大きな特徴です。この土台の上に人工の歯を装着することで、天然歯に近い安定した噛み心地と見た目を回復できます。ブリッジとは異なり、隣の健康な歯を削る必要がない点も利点です。
スクロールできます
| 比較項目 | インプラント | 入れ歯 | ブリッジ |
|---|---|---|---|
| 噛む力(天然歯と比較して) | 90%(天然歯と同等) | 40% | 60% |
| 寿命 | 半永久的 | 3~5年(修理・調整が必要) | 2~5年 |
| 周囲の歯への優しさ | ◎ | △(バネを引っ掛ける歯に負担がかかる) | ×(周囲の歯を削る) |
| 違和感 | ほぼない | 感じやすい | 個人差はあるが感じやすい |
| 治療期間 | 3ヶ月~1年 ※症例による |
1ヶ月 | 約2ヶ月 |
| 費用 | 自費診療 | 保険診療or自費診療 | 保険診療or自費診療 |

インプラント治療を希望する方にとって、顎の骨の量や質はとても大切です。歯を失った部分では、骨が痩せてしまっていることが多く、インプラントを支えるのに十分な骨がない場合があります。このようなときに行われるのが「骨造成」という治療です。
01
当院の院長は米国ニューヨーク大学(NYU)インプラント科の短期留学プログラムを修了しています。同プログラムで習得した知見と治療プロトコルを導入し、精密な処置に努めています。骨が少ないなどの難症例に対しても専門的な視点から治療計画をご提案し、患者様がご自身の歯のように噛めるよう、長期的な視点でお口の健康をサポートいたします。

02
歯科用CT画像と模型データを重ね合わせて3Dシミュレーションを行い、インプラントの埋入位置を綿密に計画します。手術時には、そのデータから作製した「サージカルガイド」を使用します。デジタル技術と専用器具を組み合わせることで、人為的誤差を抑えた治療に努めています。

03
インプラント埋入後は、周囲の歯とのバランスやかみ合わせを考慮した精密な被せ物(補綴物)を設計し、機能回復を目指します。また、治療後も良い状態を維持するため、定期検診とクリーニングを実施しています。継続的なメンテナンス体制で、長期的なお口の健康をサポートします。

04
当院では、大学病院などの専門機関と緊密な連携体制を整えています。高度な技術を要する難症例や、基礎疾患をお持ちの患者様の治療においても、専門機関と情報共有を図りながら進めます。万一の際にも迅速に対応できるネットワークを構築し、適切な医療を提供できる体制です。

Types

インプラントが開発され一般に普及し始めた1960年代頃から現在に至るまで、世界中に数百社のインプラントメーカーが誕生しています。その中でもストローマン・インプラント(Straumann、ITI)は、世界で一番歴史が長く、科学的根拠に基づいた高い信頼があるメーカーとして知られており、現在では世界70カ国以上で使用され世界トップシェアを誇っています。
ストローマンインプラントは繊細な時計など、精密機械産業が盛んなスイスで作製されているインプラントで、50年にわたる研究に基づき改善を重ね、世界シェアトップを誇るだけでなく文献上でも非常に高い評価を得ています。特徴は「SLActive」という独自の表面処理が施されている点にあり、これにより骨と結合するのが非常に早く、埋入後10年、20年という長期的なスパンでの安定性も科学的に実証されています。また、上下顎共にわずか2ヶ月という短期間で歯を入れることができるため、高齢者や第一線で働いている方々を中心に「仕事の関係上、6ヶ月も待てない」といった早く歯を作りたいという近年増えている多様なご要望に対しても、そのご期待に沿うかたちでストローマン(ITI)インプラントを導入しております。
Price
| 費用 | クラウンの費用+インプラントパーツ費用44,000円~ |
|---|---|
| 治療期間 | 半年~1年 |
| 治療回数 | 3~8回 |
Flow
最初に患者様のご希望や不安を詳しくお伺いし、治療の全体像を把握します。専門スタッフがサポートしますので、疑問点はお気軽にご相談ください。

歯科用CTを用いて顎の骨の厚みや神経の位置を三次元的に確認します。その情報をもとに、治療期間や費用を含めた治療計画をわかりやすくご説明します。

歯肉を開き、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。手術への不安を軽減できるよう、麻酔の適切な使用やリスク管理に十分に配慮して行います。
インプラント体が骨と結合するまで数か月ほど待ちます。症例によりますが、2〜3か月程度が一般的です。仮歯を装着できるケースもあるため、患者様の状況に応じてご案内します。

再度歯肉を開き、インプラント体の上にアバットメント(中間の土台)を取り付けます。装着後は一定期間をおき、歯肉の治癒を待ちます。
※症例によっては、二次手術が不要な場合もございます。

十分に歯肉が治癒し状態が安定した後に型取りを行い、お選びいただいた素材(セラミックなど)を用いて、最終的な人工歯を作製します。
装着後も定期的なメンテナンスが必要です。インプラント周囲炎などを防ぐため、かみ合わせやネジのゆるみ等を確認し、トラブルの早期発見と適切な対応に努めます。
Bone Graft

骨造成とは、インプラントを安定して埋め込むために、足りない骨を増やす外科的処置です。一般的には、人工の骨補填材や患者様ご自身の骨を用いて、不足している骨を補います。数ヶ月かけて骨が再生・定着するのを待ち、その後インプラントを埋め込みます。人工の骨補填材の場合は、吸収されるまでに約半年から1年かかります。また、ご自身の骨を使う場合は採取量に制限があり、状況により手術部位が2か所以上になるため、お身体への負担が大きくなるというデメリットがあります。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が徐々に吸収されます。一度吸収された骨は自然に元に戻ることは難しく、骨造成が必要となる場合が多いです。また、治療後も歯周病菌の影響によるインプラント周囲炎のリスクがあるため、適切なケアの継続が重要です。
歯が抜けた後に何もせずに放置していると、噛んだ時の刺激が顎の骨に伝わらなくなります。その結果、体が不要になったと判断し、骨の吸収が始まります。インプラントをご検討中で、すぐには治療を開始できない方は、長期間放置しないよう、治療開始までの対応について担当医にご相談ください。
生まれつき顎の骨が薄い場合もあります。幅や高さなど全体的に骨が足りない場合は、骨造成自体が難しいケースも存在します。まずは事前の検査や診断で現在の骨量を確認し、インプラント治療が可能かどうかを正確に調べる必要があります。
Methods
骨の吸収を防止するために、抜歯をした直後に人工骨や骨補填材などを抜歯窩に入れ、骨の減少や凹みを予防する治療法です。「抜歯窩温存療法」とも呼ばれます。歯周病や虫歯などで抜歯をすると、病状の悪化により元々減っていた歯を支える骨が、抜歯後さらに減少していきます。これをそのまま放置すると、その後の治療に様々な悪影響が出てしまいます。そうした悪影響を防ぎ、骨がなくなるのを未然に防ぐために行うのがソケットプリザベーションです。
| 費用 | 242,000~330,000円 |
|---|---|
| 治療期間 | 3~6ヶ月 |
| 治療回数 | 2〜4回 |
| リスク | 腫れや痛み、出血、感染などの合併症が生じる可能性があります。 |
ソケットリフトとは、歯を抜いた後のくぼみ(ソケット)から骨に穴を開け、部分的に上顎洞へ骨を造る方法です。サイナスリフトに比べて骨を削る量が少なく、痛みや腫れを抑えやすいという利点があります。ただし、上顎洞のシュナイダー膜が破れるリスクがあるため、膜を傷つけずに人工骨を詰めていくためには、歯科医師の高度な技術と経験が必要とされます。
| 費用 | 66,000円 |
|---|---|
| 治療期間 | 3~6ヶ月 |
| 治療回数 | 4〜7回 |
| リスク | 腫れや痛み、出血、感染、上顎洞炎などの合併症が生じる可能性があります。 |
上顎の骨は「上顎洞」という副鼻腔につながっています。上顎の骨が薄い場合に、上顎洞側に骨を造る処置をサイナスリフトと言います。上顎洞にはシュナイダー膜という膜があるため、これを破らないよう慎重に剥がし、人工骨を詰めて骨を造ります。膜を保護するためには骨を大きく削り、内部の視野をしっかりと確保しなければなりません。そのため、サイナスリフトはお身体への負担が比較的大きく、痛みや腫れを伴うことが多いです。
| 費用 | 110,000円 |
|---|---|
| 治療期間 | 6ヶ月〜1年 |
| 治療回数 | 4〜8回 |
| リスク | 腫れや痛み、出血、感染、上顎洞炎、顔面の内出血斑などの合併症が生じる可能性があります。 |
骨が足りない部分に人工骨を詰め、特殊な膜で覆って骨の再生を促す治療法です。特殊な膜で囲んだ中に人工骨をしっかりと詰めてソーセージのようにする「ソーセージテクニック」と呼ばれる手法もあります。材料にはたくさんの種類があり、牛の骨やヒトの骨を利用した人工骨、患者様ご自身の骨を利用するものがあります。ご自身の骨を利用する方が親和性が高く、定着しやすいとされています。特殊な膜は骨ができた後に取り除くことが多く、骨造成とは別に膜を取り除く手術も必要になります。
| 費用 | 33,000円~ |
|---|---|
| 治療期間 | 4〜10ヶ月 |
| 治療回数 | 3〜10回 |
| リスク | 膜が露出すると感染リスクがある。術後の腫れが出やすい。 |
インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、天然歯よりも細菌感染に弱く、歯周病に似た「インプラント周囲炎」のリスクがあります。自覚症状が出にくく、進行するとインプラントを支える骨が溶けてしまうため、専門的なクリーニングによる徹底した細菌除去(プラークコントロール)が不可欠です。
Immediate Implant

歯を抜いたその日のうちに人工歯根(インプラント体)を埋め込む治療法を「抜歯即時埋入」と呼びます。通常、抜歯を伴うインプラント治療では、骨がしっかりと回復するまで3〜4ヶ月ほどの期間を空け、その後に手術を行うのが一般的でした。しかし現在では、抜歯と同時にインプラントを入れられる症例が増えています。これは、抜いた直後の骨が自然に治ろうとする働き(治癒機転)を活かし、顎の骨との良好な結合を促すという研究知見に基づいた術式です。適応には一定の条件を満たす必要がありますが、従来の治療に比べて治療期間を短縮でき、お身体への負担の軽減が期待できます。
抜歯した穴(抜歯窩)にインプラントを埋め込んだ際、グラグラせずにしっかりと固定される初期固定が不可欠であるため、顎の骨に十分な厚みと高さがあり、かつインプラントを保持できるだけの骨の硬さ(密度)があることが求められます。
インプラントは細菌感染に非常に弱いため清潔な環境での手術が必要であり、重度の歯周病で周囲の骨が溶けて強い炎症がある場合や、根の先に大きな膿の袋(根尖病巣)がある場合は適応できません。ただし、軽度の感染であれば、抜歯時に膿の袋を綺麗に掻き出すことで即時インプラントが可能になるケースもあります。
抜歯した穴の周囲に傷口をしっかりと塞げるだけの健康な歯茎が残っていないと、埋め込んだインプラントが露出してそこから細菌感染を起こすリスクが高まるため、治癒をサポートするための十分な歯茎のボリュームが必要になります。
インプラントが顎の骨としっかり結合するまでの期間(オッセオインテグレーション)は強い負担をかけてはいけないため、極端な歯ぎしりや食いしばりの習慣がなく、かみ合わせのバランスが著しく崩れていないことが条件となります。
傷の治癒や骨との結合を妨げないよう、重度の糖尿病や骨粗鬆症などがない(または医師の管理下で良好にコントロールされている)ことに加え、血流を悪化させインプラントの定着率を著しく下げる喫煙の習慣がないことが、インプラント治療全般において求められます。
| 費用 | 通常のインプラント費用+GBR法の費用(必要な場合) |
|---|---|
| 治療期間 | 3~6ヶ月 |
| 治療回数 | 6~10回 |
Overdenture

インプラントオーバーデンチャーは、顎の骨に2〜4本程度のインプラントを埋め込み、それを土台にして入れ歯をしっかり固定する治療法です。インプラントと入れ歯を磁石やボタン等でカチッと連結するため、食事や会話の最中にズレたり外れたりする心配がありません。ご自身で簡単に取り外して洗えるため衛生的で、従来の入れ歯より強くしっかりと噛めるのが大きなメリットです。